採用通知や健康診断結果などの大切な書類を封筒で送るとき、宛名の本人以外に開けられないか気になったことはありませんか。親展を書く位置は、封筒の向きで決まります。縦書きの封筒なら宛名の左下に、横書きなら宛名の右下に書くのが基本です。
この記事では、親展を書くときの色やペンの選び方、封筒の規格ごとに異なる位置の目安をお伝えします。さらに、本人以外が開けてしまったときの扱いや、中身が透けない封筒の選び方も解説します。お手元の封筒を見ながら読み進めてみてください。
封筒の「親展」とは

ここでは、親展の持つ意味と、よく使われる書類の例、郵便としての扱いを順番にお伝えします。
● 親展は宛名本人だけが開封できる表示
● 親展を使うのは本人以外に見られたくない書類
● 親展と書いても郵送料金や配達は変わらない
親展は宛名本人だけが開封できる表示
親展は、宛名の本人に封を開けてほしいという差出人の意思を表すものです。郵便局のサービスとして用意されたものではなく、差出人が自分で封筒に書き加えて使います。
宛名の本人に直接手渡したいときは、親展とは別に本人限定受取郵便という郵便局のサービスを選べます。これは一般書留に270円を追加して利用するもので、受け取るときに本人確認書類を見せてもらう仕組みです。
親展を使うのは本人以外に見られたくない書類
親展の表示は、本人以外に内容を知られたくない書類を送るときによく使われます。個人の宛先であれば、採用通知や不採用通知、健康診断の結果、人事評価などがこれに当たります。
会社宛てに送る場合にも親展は役立ちます。契約書や請求書など、受け取る担当者が決まっており、その人だけに中身を直接確認してもらいたい書類に添えられます。
親展をつけるかどうか、迷う場面は意外と多いものです。
判断の基準はシンプルで、「本人以外が先に開けると、その人が困る内容かどうか」。これを軸に考えると判断しやすくなります。
人事評価や給与明細のように、第三者に見られることで本人が不利益を受ける書類には迷わずつけましょう。一方で、請求書など関係者が共有して処理する書類に安易につけると、担当者不在の際に封筒が止まってしまい、かえって業務の妨げになることもあります。急ぎの用件に親展をつける場合は、メールなど、普段使いの連絡手段で「〇日頃に郵便物が届きます」と事前に一報を入れる配慮も忘れずに。
親展と書いても郵送料金や配達は変わらない
親展と書き添えても、郵送料金が変わることはありません。親展は日本郵便のオプションサービスの一覧にも追加料金の一覧にも載っていないためです。
また、配達の流れも通常の郵便と同じ扱いになります。配達員が届ける際に本人確認をすることは無く、ポストに投函されたり、受付の人が代わりに受け取ったりします。つまり親展は追加の費用なしで付けられる表示で、確実に本人へ手渡したいなら本人限定受取郵便を組み合わせるのが確実です。
封筒に親展を書く位置

親展を書く位置は、封筒を縦と横のどちらの向きで使うかと、宛名の書き方によって決まります。どの向きを使う場合でも、宛名や住所の文字に重ねず、宛名の下に余白を取って書くのが共通のポイントです。
● 縦書きの封筒は宛名の左下に書く
● 横書きの封筒は宛名の右下に書く
● 会社宛ての封筒は個人名の下に置く
縦書きの封筒は宛名の左下に書く
縦書きの封筒では、親展の文字を宛名の左下に置きます。切手や消印から離れた位置を選ぶと、ほかの文字や印に紛れず目につきやすくなります。
文字の向きも、宛名の流れに合わせて親展の文字を縦書きでそろえます。
横書きの封筒は宛名の右下に書く
横書きの封筒では、親展の文字を宛名の右下に置きます。縦書きのときとは左右が逆になるため、書くときに間違えやすいポイントです。
文字の向きは、宛名に合わせて親展も横書きにします。洋0などの横に長い封筒を使う場合でも、宛名の下に余白を取って書くという基本的な考え方は同じです。
関連記事:長3封筒は横書きOK?封筒の「縦書き」「横書き」のマナー
会社宛ての封筒は個人名の下に置く
会社宛てに送る封筒で個人名が含まれる宛名の場合、会社名・部署名・個人名のうち、いちばん下に書かれた個人名を基準にして、その下に親展を置きます。たとえば「株式会社〇〇 総務部 山田太郎様」と書いた封筒なら、山田様の名前の下に置きます。
担当者の名前が分からず、部署名や役職のみを宛名にする場合も、親展を書く位置は同じです。部署名や役職など、宛名として記載した内容の下に「親展」と添えます。
手書きで親展を書き添えるとき、難しいのが、余白の取り方です。
「宛名の文字1〜2文字分」を目安に、余白を空けてから書き始めると、宛名との間に自然なゆとりが生まれます。
文字の大きさは、宛名より一回り小さめを目安にします。
大きすぎると宛名と競い合う印象になり、小さすぎると見落とされます。
また、急いでいるときほど宛名に近づきやすいので注意が必要です。書く前に親指で余白の位置を軽く押さえてからペンを入れると、ずれを防ぎやすくなります。厳密なルールはありませんが、封筒全体を眺めたときに「おさまりがいい」と感じる配置を目指してみてください。
封筒のサイズと送り方で変わる親展の位置

封筒の大きさと窓の有無によって、宛名の下に取れる余白の広さが変わります。また、レターパックや簡易書留のように、送り方によって避ける場所が決まっているものもあります。
● 長3・長4封筒は宛名の下に書く
● 角2封筒は宛名の左下に余白を取って配置する
● 窓付き封筒は窓の外側の余白に書く
● レターパック・簡易書留は記入欄とラベルを避ける
長3・長4封筒は宛名の下に書く
長3封筒の大きさは235×120mmで、これは定形郵便物の上限である長さ23.5cm・幅12cmと同じ寸法です。長3はA4の三つ折りを入れるのに向いています。長4封筒は205×90mmで、B5の三つ折りを入れる大きさです。
縦書きは宛名の左下、横書きは宛名の右下に書きますが、これらの封筒は宛名の下の余白が狭いため、文字を小さくまとめるのがコツです。
角2封筒は宛名の左下に余白を取って配置する
角2封筒の大きさは332×240mmです。A4の書類を折らずに入れられる大きさで、定形外郵便物になります。表面が広いため、宛名の下に余白が広く取れるのが特徴です。
余白が広いところに小さい字を書くと目立たなくなってしまいます。そのため、宛名の文字と同じか、少し大きめの字で書くと目立ちやすくなります。
関連記事:角2の社用封筒印刷、そのコストを分析。1枚あたりの単価を安くする方法
窓付き封筒は窓の外側の余白に書く
窓付きの封筒では、宛名は中の書類に書かれた文字を窓から見せる形になります。親展は窓の外側の余白に、窓から見える宛名を基準にして書き添えます。縦書きの封筒なら宛名の左下、横書きなら宛名の右下という考え方はほかの封筒と同じです。
長3窓の封筒は235×120mmで長3と同じ寸法ですが、窓がある分だけ書き込める余白が狭くなっています。窓の位置は封筒ごとに違うため、実物を見て、窓にも切手にもかからない余白を選びます。
レターパック・簡易書留は記入欄とラベルを避ける
レターパックに親展と書くときは、あらかじめ設けられている郵便番号・お届け先・ご依頼主の記入欄と、追跡番号のラベルを避けた余白を選びます。
簡易書留で送る場合は、郵便局の窓口で差し出すときに専用のラベルが貼られるため、そのラベルにかからない位置に親展を書き添えます。
封筒に親展を書くときの色・ペン・枠囲み

親展を書くときの色や筆記具、枠で囲むかどうかについて、郵便の決まりは特にありません。宛名を隠してしまわず、しっかり読み取れるように書くことが条件です。
● 赤字を基本にし、消えやすいペンや薄い色は使わない
● 手書き・スタンプ・印刷のいずれでもよい
● 枠囲みは任意
赤字を基本にし、消えやすいペンや薄い色は使わない
親展の文字は赤字で書かれることが多いですが、これは宛名や住所の黒字と区別して目に入りやすくするためです。黒字で書いても決まりには反しません。手元に赤ペンが無いときは、黒の油性ペンで書いても問題ありません。
筆記具を選ぶときは、水性ペンや鉛筆を避けます。薄い色も配達中に擦れて読めなくなることがあるためです。はっきりと見え続ける油性のペンを選ぶと安心です。
手書き・スタンプ・印刷のいずれでもよい
親展の書き方には決まった書式がなく、手書きで添えたり、市販の浸透印スタンプを使ったりと、状況に応じて使い分けられます。
送る枚数が多いときは、手作業で一つひとつ書いたり押したりするのは手間がかかります。そのような場合は、あらかじめ親展の文字が印刷された封筒を使う方法もあります。
枠囲みは任意
親展の文字を枠で囲む決まりはありません。そのまま囲まずに書いても問題ないため、全体のバランスを見て決められます。
もし枠で囲むときは、宛名や住所の文字にかからない大きさに整えます。また、二重線や飾り枠は使いません。
「親展」の文字を赤字で枠囲みするのは、郵便のルールではなく、一般的な慣習です。
「赤=重要」という日本人に馴染み深い感覚と、黒字の宛名の中で目立たせたいという実用的な理由が重なって、定着したものと考えられます。大切なのは、宛名とはっきり区別できることです。黒字で書いても問題はありません。
枠で囲む際は、シンプルな一重線に留めましょう。二重線や飾り枠などにすると、そこだけが浮いた印象になってしまいます。また、複数通まとめて送るなら、スタンプや印刷済み封筒を使うほうが、均一な仕上がりとなるため、整って見えます。
封筒の親展だけでは中身を守り切れない

親展は、封を開けてよい人を宛名の本人に限るという表示で、開封そのものを止める仕組みは無いものです。つまり親展は「本人が開けてください」というお願いで、中身を守る力は封筒そのものにあります。
● 封筒の親展と「重要」「在中」の違い
● 正当な理由なく開けると信書開封罪に当たる
● 中身が透けにくい封筒を選んで補う
封筒の親展と「重要」「在中」の違い
「重要」や「〇〇在中」は、中身がどのような書類かを伝えるための表示で、誰が開けても問題ありません。一方、親展だけが開けてよい人を宛名本人に限定します。
なお「信書」は、封筒に書き添える表示ではなく郵便物の区分を指す言葉です。
| 表示 | 意味 | 開けてよい人 | 親展と併記できるか |
|---|---|---|---|
| 親展 | 宛名本人に開けてほしい | 宛名本人 | ― |
| 重要 | 中身が大切な書類 | 限らない | できる |
| 〇〇在中 | 中身が何か | 限らない | できる |
| 至急 | 早く開けてほしい | 限らない | できる |
| 信書 | 特定の相手に意思を伝える文書の区分 | 限らない | 併記する表示ではない |
関連記事:「重要書類在中」は封筒のどこに書く?位置・色・書き方を解説
正当な理由なく開けると信書開封罪に当たる
刑法第133条では、正当な理由がないのに封をしてある信書を開けた者は、1年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金に処されると定められています。
ただし、この罪は告訴がなければ起訴されない仕組みになっています。また、会社の郵便物を担当者が仕分ける場合や、家族が受け取った場合は、それぞれの事情によって正当な理由があるかどうかの判断が変わってきます。
他の人宛ての親展の封筒を、うっかり開けてしまったとき、中身を読まずにすぐ封を閉じましょう。「誤って開封してしまいました。申し訳ありません。」と一言添えて、当人に手渡しましょう。このとき、長々と言い訳をしないことが大切ですが、もし、相手が訝しげな表情をしていたら、「すぐに気づいたので、中は読んでいません」と添えてもいいでしょう。
こうしたことがないように、会社の郵便物仕分けの場面では、親展の封筒はしっかり分別し、必ず本人に直接渡す、というルールをあらかじめ決めておくといいでしょう。
中身が透けにくい封筒を選んで補う
配達のときに本人確認は無いため、封筒の外から中身が読めると、開封されなくても大切な内容がほかの人に伝わってしまいます。これを防ぐには、紙を厚くする、内側に模様を印刷する、紙を二重にするといった方法で、透けにくくする工夫が有効です。たとえば健康診断の結果のように、開封されなくても外から数値が読めては困る書類には、透けにくい封筒が向いています。
封筒の達人では、透けない封筒として長3・長3窓・洋0・洋0窓・角2の5規格を扱っており、用途に合わせて選べます。
関連記事:透けない封筒の選び方
親展に使う封筒の印刷・注文は封筒の達人へ

親展を書く書類は、中身を人に見られたくない書類です。封筒の達人では、中身が透けにくい紙の封筒や、社名・ロゴ入りの封筒を100枚から注文できます。
● 長3・角2などの規格を100枚から注文できる
● 中身が透けにくい封筒も同じ規格から選べる
長3・角2などの規格を100枚から注文できる
この記事で挙げた長3や角2を含め、長3・長4・長40・洋0・角0・角1・角2・角3・角6と窓付きの2種類を扱っています。送る枚数が少なくても、100枚から注文できます。
価格の一例として、長3・クラフト・70gなら100枚で2,420円、500枚で3,740円、1,000枚で5,390円です(送料と制作代金は含みません)。枚数が増えるほど1枚あたりの単価は下がるので、年間で使う枚数を見込んでまとめて注文する方法もあります。
社名やロゴを入れる場合は、お手元のデータをそのまま使えます。データが無い場合は封筒の達人が作成するので、デザインの準備から始めなくても注文できます。
長3ビジネス封筒のデザイン・印刷のご依頼はこちら(見積り無料)
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中身が透けにくい封筒も同じ規格から選べる
採用通知や健康診断の結果のように中身を見せたくない書類には、透けない封筒を選べます。長3・長3窓・洋0・洋0窓・角2の5規格があり、紙の種類はケントとパステルの2つです。窓付きの長3窓・洋0窓も透けない紙で用意できるので、宛名を窓から見せながら中身は透けにくくなります。
ほかにも、抗菌封筒(長3・角2)やマチ付き(角0・角1・角2)といった仕様も、同じ流れで注文できます。
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まとめ:封筒の親展は縦書きなら左下、横書きなら右下に赤字で書く
親展を書く位置は封筒の向きで決まり、縦書きなら宛名の左下、横書きなら宛名の右下です。長3や角2など規格ごとに余白の広さが違い、窓付きなら窓を避けて書くため、手元の封筒に合わせて位置を決めます。色や筆記具に決まりはなく、宛名を隠さずはっきり読めれば、赤字でも黒字でもかまいません。
ただし、親展は「本人が開けてください」という差出人からのお願いにとどまり、開封そのものを止める力はありません。開けられなくても外から中身が読める封筒では、内容が伝わってしまうことがあります。そこで中身が透けにくい封筒を選んでおくと、表示と封筒の両方で中身を守りやすくなります。









