
秋は、自社の製品やサービスの展示・紹介をする展示会が多く開催されるシーズンです。展示会の準備を進める際には、ブースのレイアウトや配布するパンフレットの内容に気を配ることは多いでしょう。しかし、パンフレットを封入する封筒や商談に関連する個別の書類を封入する封筒までこだわるケースは少ないようです。ただし、封筒も他社との差別化を図るうえで重要な役割を担うツールであり、展示会でこそ封筒にもこだわった方がよいでしょう。
では、なぜ、展示会こそ封筒印刷にこだわるべきなのでしょうか。今回は、展示会に向けてオリジナル封筒印刷の準備が必要な理由や長3封筒印刷の活用術などについて、まとめてご説明します。
秋は展示会シーズン!資料送付と封筒準備が成功のカギ
下半期に突入する秋は、新製品を発表する機会も多く、展示会への出店や販促イベントなどの開催が多くなる時期です。展示会やイベントの開催に向け、忙しく準備を進めている企業も多いのではないでしょうか。慌ただしく準備を進める中で忘れがちになるのが、封筒印刷です。
展示会準備で見落とされがちな「封筒印刷」
展示会の前には、ブースの設計やレイアウト、デモンストレーション、計画 、社内の人員手配など、さまざまな準備が必要になります。また、当日のブースに貼るポスターや配布するリーフレット、ノベルティなどの手配も進められますが、封筒の準備は見落とされるケースが多いようです。
展示会では、リーフレットやパンフレットなど、さまざまな資料を渡すケースが多くなります。その際、紙の資料だけを渡すのではなく、封筒に入れて渡すことで、書類がバラバラになるのを防ぐことが可能です。また、封筒にまとめて入れることで、相手が資料を受け取った後、会社や自宅に戻った後でも、商品やサービスの内容を確認しやすくなります。
第一印象を左右する封筒の役割
資料を封入した封筒をお渡しする場合、お客様は、リーフレットやパンフレットよりもまずはそれらの書類が封入されている封筒を目にします。封筒はいわば「会社の顔」とも言え、お客様に最初に企業イメージを伝えるツールとなるのです。
展示会には、多くの企業が出展します。多くのブースを回る人がさまざまな資料や封筒を持つ中で、目立つデザインの封筒や洗練されたデザインは、すれ違う人の目にも留まりやすくなります。つまり、オリジナルの封筒の視覚的な効果を上手に利用できれば、展示会を訪れる人に企業の印象をより強く与えることもできるのです。
また、展示会を終えた後は、忘れずに来場者にフォローのDMを送付すると、相手により強い印象を残すことができます。フォローDMを送付する際も中身よりもまず先にお客様の目に触れるのは封筒です。展示会で渡した封筒と同じデザインの封筒であれば、展示会での印象も呼び起こしやすくなり、安心感を与えやすくなるでしょう。
なぜ長3封筒が展示会資料に選ばれるのか?
展示会での対応をしっかりとビジネスにつなげるためには、展示会後の対応が重要になります。展示会の場合は、会社案内のパンフレットを封入できるサイズの封筒が必要になるため、A4サイズを折らずに封入できる角2封筒が適しています。しかし、展示会を終え、フォローDMで追加の資料などを送付する場合には、長3封筒の活用がおすすめです。
A4資料を折ってぴったり収まるサイズ感
長3封筒は、A4用紙を三つ折りにしてきれいに封入できるサイズの封筒です。複数枚を封入することができるため、資料送付にはぴったりの封筒サイズとなります。また、長3封筒のメリットは、郵送料金のコスト削減が叶う点にもあります。長3封筒は、定形郵便の規格内で送れる代表的なサイズの一つです。
営業資料・DM送付など幅広く使える汎用性
長3封筒はビジネスシーンにおいて最も利用頻度の高い封筒サイズだと言われています。取引先などから送られてくる封筒を見ても、長3サイズが活用されているものが多いのではないでしょうか。
長3封筒は、営業資料の送付やDMの送付、請求書の送付など、幅広い用途に利用できる封筒サイズです。そのため、在庫を保有していても無駄になる可能性が低い点も長3封筒が選ばれる理由の一つです。
他の封筒サイズ(角2・長4)との違いと使い分け
長3封筒は汎用性が高いため、常に常備しておきたい封筒ですが、封筒印刷を発注する場合は、他のサイズの封筒との使い分けも検討することをおすすめします。まず、先述のように、会社案内など、A4サイズの資料を折らずに送付したい場合などは、角2サイズの封筒がおすすめです。ただし、角2サイズの郵便料金は定形外郵便物となるため高くなります 。三つ折りにして問題のない書類であれば、長3封筒を活用した方がよいでしょう。
また、長3封筒に入れる書類よりもさらに小さな書類を送付したい場合などは、長3封筒よりも一回り小さい長4封筒が適しています。長4封筒は、B5用紙を三つ折りにして封入する際に便利なサイズです。返信用封筒に使われることも多く、書類の返送を依頼する場合などは、長3封筒に長4封筒を封入するケースが多くなっています。
封筒印刷をする際には、使い勝手のよい長3封筒を中心に検討した方がよいですが、展示会での資料配布時にも活用しやすい角2封筒や返信用封筒にも使いやすい長4封筒も併せて準備しておくと便利です。
秋らしさを演出!展示会用封筒デザインのポイント

秋に開催される展示会の場合、秋らしさを演出した展示会用の封筒デザインを採用すると、季節感を取り入れるセンスが来場者によい影響を与える可能性があります。秋らしさを演出できる封筒印刷にはどのような工夫が必要になるのでしょうか。
秋らしさを紅葉や落ち着いたカラーで演出
秋らしさは、もみじや楓など紅葉をイメージさせる色、さつまいもやドングリなど、実りをイメージさせる色合いを選ぶことで表現できます。用紙の色に赤やオレンジ、ブラウン、ベージュ、赤紫色、落ち着いたグリーンなどの色を取り入れ、封筒全体で秋を表すこともできますが、社名などを印字するインクの色に取り入れてもいいでしょう。
ロゴや社名で企業ブランドを強調
展示会用の封筒印刷を行う際には、秋らしいデザインを取り入れるだけでなく、ロゴやキャッチコピー、社名をしっかりと強調させ、企業ブランドの浸透を図ることも忘れてはいけません。封筒印刷の際には、デザイン性と実用性の両方を考慮することが大切です。
展示会用におすすめの封筒印刷方法と選び方
展示会用の封筒印刷を進める場合、封筒の種類や印刷方法はどのように選択すればよいのでしょうか。封筒印刷の印刷方法選びのコツをご紹介します。
大量発注に向くオフセット印刷
展示会には多くの人が来場します。日ごろの営業活動に比べ、より多くの見込み客と接する機会を得られるため、できるだけ多くの来場者に自社の製品やサービスをアピールすることでビジネスチャンスの拡大が期待できます。したがって、展示会で配布する資料を入れるための封筒を発注する際には、大量印刷に向いているオフセット印刷がおすすめです。
オフセット印刷は、版を作成して印刷をする方法で、版の作成費用がかかる分、少数部数の場合はコストが高くなりますが、大量印刷の際には同じ版を使用できるため一部あたりの単価を抑えることができます。そのため、多くの来場者が予想される展示会に出展する場合などは、オフセット印刷に対応している印刷会社に封筒印刷を依頼すると、コストを抑えられるでしょう。
小ロット・短納期対応ならオンデマンド印刷
オフセット印刷は大量印刷には適していますが、少部数の封筒印刷にはデータを直接読み込んで印刷ができるオンデマンド印刷の方がおすすめです。オンデマンド印刷は版を作る必要がないため、必要な部数をスピーディーに印刷できます。したがって、展示会後、見込みが高いお客様に特別なオファーを提供する場合など、限られた数の封筒利用が見込まれる場合はオンデマンド印刷に対応している封筒印刷会社を選ぶとよいでしょう。
また、当初の想定よりも展示会での評判がよく、より多くの見込み客にフォローDMを送付する場合などでも、オンデマンド印刷であればスピーディーに対応できる可能性があります。
窓付き・カラー封筒は利便性がよくブランディングにも有効
宛名部分に透明なセロファンなどが貼られた窓付き封筒は、窓部分から宛名を表示できるため、宛名ラベルを印字する手間を省けます。また、封入・発送の手間を軽減できるだけでなく、中身と宛先を間違えるといったミスも防げます。展示会後のフォローDMなどを準備し、封入する用紙に宛名も印字する予定であれば、利便性の高い窓付き封筒がおすすめです。
さらに、秋らしさを演出したオリジナル封筒で洗練されたイメージを与えたい場合、コーポレートカラーでブランディングを強化したい場合などは、カラー封筒を選択するとよいでしょう。
秋の展示会の封筒印刷を発注する時の注意点
秋の展示会を前に、長3封筒などの封筒印刷を発注する際には、次の3点に注意するようにしましょう。
展示会スケジュールから逆算した納期設定
封筒印刷の準備も、展示会の開催日から逆算して進めなければなりません。事前に社内で資料を封入し、展示会当日に配布するのであれば、展示会当日に合わせるのではなく、事前準備の期間に合わせた発注を心掛ける必要があります。
また、展示会シーズンは、封筒印刷だけでなく、パンフレットやリーフレット、チラシなどの印刷ニーズも高まるため、印刷会社も忙しくなる時期です。そのため、直前に発注すると、希望の納期に間に合わない恐れがあります。また、短納期での発注となると料金が割高になるケースもある点に注意が必要です。
デザインや文字の誤りを防ぐ校正チェック
せっかくオリジナルの封筒印刷を発注してもデザインにミスがあったり、会社名や住所などの文字に誤りがあると、印刷後にシールなどを貼って修正する手間が生じます。また、修正済みの封筒を使用していると、相手にもよい印象を与えません。
そのため、ロゴのデザインや社名、住所、キャッチコピーに文字の誤りがないか、複数名でチェックをするなどして十分な確認を行うようにしましょう。
印刷枚数の見積もりを間違えないように注意
長3封筒や角2封筒は、汎用性が高いため、展示会終了後も継続して利用することが可能です。多くの来場者が訪れる展示会は、大きなビジネスチャンスであり、封筒が不足してしまったために、資料を配布できなかったという事態は絶対に避けなければなりません。
したがって、封筒印刷を発注する際には前年度の実績などを参考に来場者数をある程度把握し、展示会後のフォロー分なども想定したうえで、余裕のある部数を発注するようにしましょう。
展示会後の効果を高める封筒活用法
展示会終了後も、来場者や見込み客に対してDMを送付するなどし、フォローを行うことでより展示会への出展効果を高められます。
来場者リストを活用したDM送付
展示会の来場者リストに基づいて資料を一斉送付することも、展示会後のフォローには有効です。しかし、どの顧客にも当てはまるような内容のDMでは、相手のニーズに添えないため、大きな反響は得られない場合もあります。より反響率を高めるためには、顧客リストを一定の条件のもとに分類し、来場者の個別の状況に合わせたおすすめの製品や商品を提案するDMの送付を検討してみるとよいでしょう。
送付タイミングと開封率を上げるコツ
展示会終了から時間が経ってからDMを送付しても、展示会の記憶が薄れてしまうため、DMの開封率は低下します。フォローDMを送付するのであれば、展示会終了から1週間以内の送付を目指しましょう。さらに、展示会来場者の特典などを案内すると、反響アップにつなげられます。
まとめ|秋の展示会を成功させるには長3封筒印刷の準備が重要
秋の展示会シーズンに向け、さまざまな準備を進めている企業も多いでしょう。多くの見込み客の獲得につながる展示会では、できるだけ多くの来場者に自社の商品やサービスをアピールすることが大切です。そのため、パンフレットやリーフレットの発注は進める企業が多いものの、書類を封入する封筒印刷までは気が回らないケースも少なくありません。
しかし、中身よりも封筒の方が目に留まりやすく、ブランディング効果も持つツールです。展示会用に秋を感じさせるようなシックなデザインの封筒印刷を検討してみてはいかがでしょうか。
封筒の達人では、リーズナブルな価格でロゴ入りのオリジナル封筒印刷を作成できます。展示会に向け封筒印刷をご検討の際には、お気軽にご相談ください。
秋は過ごしやすい季節であることに加えて、比較的温度や湿度が安定していて展示物が痛みづらい環境でもあるので、文化系ビジネス系問わず展示会シーズンという背景があります。
そういった点から開催も参加もしやすく、秋は展示会によって機会を生む絶好のチャンスとも言えるかもしれません。
展示会でお渡しする封筒とDMなど別途送付する封筒は、基本的に同じデザインのほうが別々にもらっても同一だと認識されやすく適切なのですが、用途に合わせてベースデザインは同じ中でプラスアルファを施した封筒を作成するのもPR手段として一手だと思います。
例えば展示会時に使用する封筒であれば、展示会のテーマに沿ったメッセージを封筒に記載したり、DMなど後日送付する封筒にはフォローのメッセージや情報を追加で印字したりと、同じところからもらう封筒であるという印象は残しながらも特化した内容を盛り込んだ専用封筒をそれぞれ用意するというのは効果的です。
もちろんどんなシーンでも活用できる汎用的なデザインの封筒を1つ作成して使用するのも定石ではありますが、可能であればサイズやデザイン、そして種類など、封筒を使い分けてケースバイケースのお渡しや送付が出来ることが理想的でしょう。
■監修者プロフィール
株式会社ウイングフォーム 代表取締役 伊藤友也
広告代理店勤務を経て、地元である埼玉県さいたま市地域の広告物に特化して取り組める環境をと思い、株式会社ウイングフォームを起業。主に企業や飲食店のチラシや封筒、ポスターなどのDTP印刷、ホームページ制作および広告代理業などを行い、地元地域のみならず各地域クライアントが「根差すPR」を目指して展開。会社やお店だけでなく個人の依頼も取り扱い、数量の少ない印刷物や小回りの利くちょっとした制作物を低価格で制作できるよう努めている。