DM(ダイレクトメール)は、自社のサービスや商品に関心を持つ顧客に直接アプローチできる有効な広告手段です。不特定多数を対象とするWeb広告や新聞広告などに比べると、ターゲット層を絞ってアピールできる点もDMの魅力です。
DM戦略を成功させるうえではDMの内容やデザインの工夫も必要ですが、まずは、開封率を高め、DMに目を通してもらわなければなりません。実は、DMによる広告宣伝を成功させるためには、一番先に目に入る封筒印刷の工夫が非常に重要な意味を持つのです。
今回は、DM送付時に利用されることが多い長3封筒印刷を使ったDM戦略の成功パターンやDM送付時の注意点などについて解説します。
なぜ長3封筒はDMに向いているのか?
DM送付時には、長3封筒を用いるケースが多くなります。長3封筒は、コスト面・機能面の双方でDM送付に適しているからです。長3封筒を使用するメリットをご紹介します。
定形郵便でコストを抑えられる
まず、長3封筒は、定形郵便で送付できる最大サイズの封筒です。長3サイズより大きなサイズの封筒を使用した場合、封入する用紙を折らずにそのまま入れられるなどのメリットは得られます。しかし、封筒サイズが大きくなると定形郵便では送付できません。したがって、送付時には定形外郵便として送付しなければならず、その分、郵便料金が高くなってしまうのです。
一方、長3封筒を使用した場合、定形郵便で送付できるため、コストを抑えられる分、大量発送も可能となります。
A4三つ折りに最適で情報を整理しやすい
長3封筒のサイズは、三つ折りにしたA4サイズの用紙を複数枚封入できるサイズです。
A4用紙はB5サイズより紙面が大きいため、より多くの情報を伝えることができます。また、紙面が広いことから、見る人の目を一層引き付けやすいインパクトのあるデザインを取り入れることも可能です。そのため、DMでチラシや案内状などを送付する際には、A4用紙を使用するケースが多いでしょう。
A4サイズの送付に適した大きさである点も、DM送付時に長3封筒が選ばれる理由の一つです。
ビジネスで見慣れたサイズによる安心感と信頼性
長3封筒はビジネスシーンにおいて、最も利用されている封筒サイズの一つだとされています。そのため、長3封筒で送付されたDMであれば受け取った側も違和感を覚えるケースは少なく、ためらわずに開封してもらいやすいといったメリットもあります。
長3封筒印刷を使ったDMで成果を高めるための成功パターン

長3封筒を使用したDMで十分な効果を得るためには、受け取る側が最初に目にする長3封筒印刷のデザインに工夫を施す必要があります。成果が出やすいDM用の長3封筒印刷の基本的なパターンをご紹介します。
ロゴ・社名を明確にして「差出人が分かる封筒」にする
郵便物を受け取ったとき、人はまず、誰からの郵便であるのか、差出人をチェックします。差出人が分からない封筒では不安を感じるため、開封率が低くなる恐れがあります。
長3封筒印刷の際には、封筒の表面に企業ロゴや社名を明記し、受け取り側に安心感を与えることが大切です。
色・紙質を工夫し開封意欲を高めるデザイン
人によっては、毎日、さまざまな企業からDMや封書を受け取っています。多数の封筒の中から「中身を見てみたい」という開封意欲を高めるためには、封筒の色や紙質を工夫することもポイントとなります。
カラー封筒や紙質などにも工夫を凝らし、他社とは一味違う演出がなされた長3封筒を使うことも開封率アップにつながるでしょう。
キャンペーンやクーポン同封で反応率向上を狙う
長3封筒印刷で開封率を高めるだけで、DM戦略を成功に導けるわけではありません。DMを開封後、資料請求や店舗への来店、購入などの行動につなげるためには、受け取り手にとって魅力的な情報を伝える必要があります。
例えば、お得なキャンペーンの開催を伝えたり、DMを受け取った人だけが利用できるクーポンを同封したりすると反響を高められるでしょう。
QRコードやURLで効果測定を行い改善につなげる
DMの効果を高めるためには、PDCAサイクルを回すことも大切です。DMを送付する際に、資料請求やWebサイトへつながるDM専用のQRコードやURLを準備しておくと、DMの反響を計測できます。DMの反響状況を計測すると、次回のDM戦略の策定時に役立てられるでしょう。
DM戦略に長3封筒印刷を取り入れる際の注意点
長3封筒印刷を活用して、DMの開封率やレスポンス率を高めるためには、次のポイントに注意することが大切です。
開封されやすいデザインと「広告感」を出しすぎないバランス
開封率を高めるためには、長3封筒印刷のデザインにも工夫が必要になります。一目見て、広告だと分かるようなデザインや過度なアピールがなされている場合、受け取り側は単に、チラシが同封されてきたのかと思い、開封しないまま破棄される恐れがあります。
開封率を高めるためには、差出人を明確に記したうえで、信頼感を損なわないデザインを採用することが重要です。
個人情報保護(住所・宛名)の正確性と発送ミス防止
DMを発送する際には、顧客リストなどをもとに住所や宛名を印刷します。顧客リストは個人情報であり、取り扱いは慎重に行わなければなりません。個人情報保護のため、顧客リストを取り扱うことができる従業員を限定し、パスワードを設定するなどの対策が必要になります。
また、発送前には、住所の記載漏れや名前に誤字がないよう、十分にチェックすることも重要です。さらに、発送時には印刷ミスによって宛名がずれることがないよう、気を付けましょう。
封筒サイズ(重量や厚み)と郵便料金を確認してから印刷発注
封筒印刷を発注する際は、封入物の厚みや重量を確認しておく必要があります。A4サイズの用紙を使用していても、厚みや枚数によっては、定形郵便で送付できないケースや長3封筒では入りきらないケースがあるのです。せっかく長3封筒印刷を発注しても、送付したい資料を封入できなければ、DMを送付できません。
まずは、手元にある長3封筒を使用し、発送予定の内容物を封入できるか、また定形郵便で送付できる重量であるかをチェックしてから、長3封筒印刷を発注するようにしましょう。
ターゲットに合わせたメッセージ内容・送付タイミング
DMの強みは、ターゲットに合わせた訴求をできる点です。送付する相手によってメッセージを変えることで、レスポンス率は大きく変わってきます。また、送付時期によっても反響には違いが出ます。消費意欲の高まるボーナス前やクリスマスシーズンの前、新年・新年度が始まるタイミングなどに合わせて発送すると効果を得やすくなるでしょう。
そのほか、誕生日に合わせてDMを送付する方法も有効です。
長3封筒印刷で押さえたい仕様とデザインのポイント
長3封筒印刷を発注する際に、押さえておきたいポイントについて解説します。
封筒カラー・窓付き・紙質を適切に選ぶ
封筒には、白色のものから色付きのカラー封筒、クラフト紙を使った封筒、宛名ラベルの貼付の必要がない窓付き封筒などがあります。
DM用の封筒印刷を検討する際には、はじめに、DMの送付ターゲットや内容物に合った色を選びます。高級感を演出したい場合や清潔感を演出したい場合などは白色、柔らかい雰囲気を表現したい場合は、暖色系のパステルカラーがおすすめです。そのほか、ブルーや淡いグリーンのカラー封筒は、爽やかさを強調したいとき、ナチュラルな雰囲気や環境に配慮した姿勢を打ち出したいときには、未晒しのクラフト紙を選ぶとよいでしょう。
また、透明な窓を開けた窓付き封筒は、封入した書類に記載した宛名や住所を表示させることが可能です。宛名ラベルを印刷する手間もかからず、宛名と封入物のミスマッチを防ぐこともできます。
自社の状況に合わせ、封筒の色や紙質、窓付きの有無などを選択しましょう。
差出人情報の配置とブランド統一感
封筒を決定したら、次に差出人情報のデザインを作成します。一般的には、企業名、住所、電話番号、ホームページのURLなどを記載し、企業のロゴマークを付けるデザインが多くなっています。ただし、ロゴを配する位置やフォントなどによって、受け取り手に与える印象は大きく変わります。カジュアルすぎるフォントを使用すると、企業の信頼性を損ねる可能性もあるため、注意が必要です。
また、会社案内のパンフレットや名刺などに使用しているフォントやロゴの配置と統一すると、受け取り手にも安心感を与えられます。
封筒印刷時は印刷方式・ロゴの解像度などに注意
封筒印刷の方法には、オフセット印刷とオンデマンド印刷があります。オフセット印刷とは、版を作成して印刷を行う従来の印刷方法であり、大量印刷に適しています。一方、オンデマンド印刷は、版を作らずに直接データから印刷を行う方法です。版を使用しない分、少部数の印刷にも対応しやすく、短い納期で印刷が可能になります。大量の封筒印刷を検討している場合にはオフセット印刷、少量部数の印刷時にはオンデマンド印刷がおすすめです。
ロゴを印刷する際には解像度に注意しなければなりません。解像度が低い場合、印刷時に画質が荒くなり、インクが滲んだように見えます。封筒印刷の場合、一般的には原寸サイズで350dpi程度の解像度が目安です。
DM効果を高める発送とフォローの工夫
DM戦略を成功させるためには、封筒印刷に加え、送付先の選定や送付後のフォローにも気を配る必要があります。
ターゲットリストの精度が成否を分ける
DMの開封率は、封筒印刷のデザインに大きく左右されます。しかし、DMを開封した後に具体的な行動につなげられるかどうかは、ターゲットリストの精度に依るところが大きくなります。
例えば、古すぎる顧客リストの場合、転居している割合が高くなり、せっかく発送しても転居先不明で返送される確率が高くなるでしょう。また、女性向けの製品やサービスの案内を男性に向けて送付しても、高い効果を期待することはできません。
DM送付時には、最新のリストを使い、案内したい製品やサービスに合わせて、年齢や性別などの基準に基づき、リストを精査することが大切です。
送付後のフォロー(電話・メール)で成約率アップを狙う
DM発送時には、DMを発送してから1週間後を目安に、電話やメールなどでフォローを行うと成約率を高められる可能性があります。DM発送後に時間が空きすぎると、DMを廃棄してしまっている恐れがあるため、フォローのタイミングには十分注意しましょう。
また、電話やメールでフォローを行う際には、DMを話題に出すとスムーズにコミュニケーションを取りやすくなります。
開封率・アクセス数・問い合わせ数などは必ずチェック
DM送付後は、効果を必ず測定しましょう。前述のように、DM専用のQRコードやURLを作成すれば、DMを経由し、どのくらいサイトへのアクセスにつなげられたのかを測ることができます。また、問い合わせ時には問い合わせのきっかけを問うことで、DMの効果を計測することも可能です。クーポンを同封した場合などは、クーポンの使用率から効果を測定することもできるでしょう。
測定した結果を次回のDM発送に生かすと、よりDMの効果を高めることができます。
まとめ|長3封筒印刷はDM戦略に必要なツール
DMを送付する際には、送付リストを精査し、ターゲット層を絞ったうえで、ターゲット層に適したメッセージを送付することが大切です。しかしながら、そもそもの送付部数を限定した場合、DMの送付によって十分な反響を得ることはできません。
長3封筒は、定形郵便料金で送付ができ、さらに普段から親しんでいるA4サイズの用紙を封入できるため、受け取る人に安心感を与えることが可能です。したがって、長3封筒を活用したDMは、信頼感、コスト、効果のバランスが非常によい宣伝広告手段だと言えます。
DMの開封率には、封筒デザインが大きく影響を与えます。目的に応じて封筒の色や紙質などを選び、効果的なDMを送付しましょう。
DMは受け手にとって予期しない郵送物であることが多く、その場合の抵抗感は高いものです。
封筒のデザインや形状などからの視認性によって与えられる印象で開封されるか決まるところもあり、「開けた瞬間の体験」「中身を見たい」などがDMにとって大事な要素になります。
長3封筒はA4用紙がピッタリ入るサイズであり、DMにも適した汎用性の高い封筒です。
そこで封筒という形状を活かし、メインの用紙以外にもプラスワンで送付してもいいと思います。
例えば割引などのクーポンをチケットの形にして入れ込めば、お得感があると分かりやすいですし、ミニパンフなどの行動を促すツールを添付してもいいでしょう。
またDMに使用する封筒の色や紙質、形状などの選定ですが、送る内容も加味して作り上げていくほうが確かです。
例えば窓付き封筒は封筒自体へ宛名印字の手間暇はなくなりますが、事務的な印象が強まり高級感は薄れてしまいます。
封筒と中身のマッチも興味への一歩なので、送付内容なども加味して封筒のタイプは選択するべきです。
またロゴのデザインや色合いによっても適する封筒の色や紙質が変わるので、送付内容からデザインまで一貫性のある作成をしたほうが受け手の印象も良くなり見てもらいやすくなります。
統一感は大事です。
■監修者プロフィール

株式会社ウイングフォーム 代表取締役 伊藤友也
広告代理店勤務を経て、地元である埼玉県さいたま市地域の広告物に特化して取り組める環境をと思い、株式会社ウイングフォームを起業。主に企業や飲食店のチラシや封筒、ポスターなどのDTP印刷、ホームページ制作および広告代理業などを行い、地元地域のみならず各地域クライアントが「根差すPR」を目指して展開。会社やお店だけでなく個人の依頼も取り扱い、数量の少ない印刷物や小回りの利くちょっとした制作物を低価格で制作できるよう努めている。









